株式会社ゆいネット
- 情報技術サポート業務から「ちっちゃいビジネス開業応援塾」を始められた経緯は?
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二〇〇〇年からITスキルの習得を中心に講座を開催してきましたが、二〇〇四年頃から就職につなが る講座の需要が高まってきました。二〇〇九年頃、「いつかカフェを開きたい」と考えている女性が 多いようだと、「カフェを開きたい人のための心の準備セミナー」を開催したことが、開業応援塾開 催の最初の一歩でした。
話題のカフェを訪問してオーナーの想いを伺い、人気メニューをいただく。参加者で感想をシェアしたり、自分にあてはめて考えたりする講座でした。このときに、自分で何かを始めたいと考えている人は多くいるのだと実感しました。
- あえて「ちっちゃいビジネス」とされた理由は何故ですか?
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自分ひとり、家族とふたり、など、ごく小規模の起業について学ぶ機会としたかったので、「起業支援講座」など堅い言葉を使うのは避けました。
特に、女性の方に「自分一人の力」といった小さなアイデアでよいのですよと伝えたかったためです。そのためか、当社の「ちっちゃいビジネス開業応援塾」の受講生は全体の約75%が女性で、カフェや飲食店の開業、自宅ビジネス、講師業、リラクゼーションなど様々な分野での起業・開業のプランを立てています。また、女性の方が考えるビジネスプランには、地域の課題に着目したものや、子育てや介護など女性ならではの視点で考えられたものが多々あります。
- 仙台市以外でも申し込みはできるのでしょうか?
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今年度は、仙台市・郡山市・一関市で開業応援塾を開催しています。仙台市で開催する基本講座は年に4回開講し、昼の講座と夜間の講座から時間帯を選択できます。仙台市以外の方でも申込みは可能で、現在も、宮城県内だけでなく山形県や福島県からの受講生もいらっしゃいます。また、Uターンを目標に東京から通っている方もいます。単に受講の場というよりも、受講生同志の情報交換の場や、プロジェクトアウトの場でもあります。
- 座学だけではない実践型支援もされていらっしゃるようですが、どういった内容ですか?
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基本講座は8~9回連続で開講しますが、最終回は「やるぞ!」という気持ちになったところで終了します。ビジネスプランやプロジェクト計画などを机上で作成しますが、少しでも試行してみることが、開業につながると考えています。
当社では「みやカフェ」という飲食店を運営しており、このお店を「チャレンジカフェ」という試験運営の場やマーケティングの場として利用できるようにしています。実店舗の厨房を使用して料理をつくったり、試験営業をして導線を確認したりすることで、机上で考えていたプランのPDCAサイクルをまわしていくことができます。
- 起業準備を始めた方へメッセセージをお願いします!
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当社では、自分のやりたいことや自分の特技からビジネスの種をみつけて、「実行」「開業」などの花を咲かせるお手伝いをしています。講座を受講して、すぐに起業・開業する方もいらっしゃいますが、多くの方は実行に移すまでに時間がかかります。焦らずに、じっくりと腰を据えて取り組んでみてください。
また、やりたいことや自分の特技なのに、ビジネスプランにまとめようとすると、うまくまとまらないこともあります。
プランがきっちり作成できる部分と、いくら考えても答えがでない部分があることもあります。
そんなときには、うまくまとめようとせず、プランを作成できた部分について、さらに大きくアイデアを膨らませてみてください。前向きに考えることで、まとまらなかったところにも答えが出るかもしれません。「やるぞ」「できるぞ」と思うと、少しずつでも前進するはずです。がんばっていきましょう!