英会話教室English House ELM(イングリッシュハウス・エルム)
育てたいのは「夢」
中学校の英語教員だった彼女が、生徒達にいつも言っていたのは" You can do it ! " 平成22年の 夏、彼女はその言葉を実践できているのか振り返り、自分の夢と向き合った。自分の夢…それ は世界一周の旅であった。彼女は公務員という安定の職から一念発起し、夢の実現に向けて準備を始 めた。
出立が目前に迫った平成23年3月11日、未曽有の災害が勤務地・宮城県気仙沼を襲う。自分は今何 をするべきか自問自答を繰り返し、出した結論は「夢を諦めない姿を見せる事」だった。愛おしい生徒たち・お世話になったその家族は、彼女を「夢を諦めないでくれてありがとう。生きて帰って!」と送り出してくれた。
世界一周を終え帰国した彼女は、次なる夢である英会話教室の開業に向かおうとした。けれども思う ようにはいかなかった。全て自分で決めなくてはならない、誰に聞けばよいか、何から始めればいい のか分からない…。気ばかり焦り、プレッシャーから逃げるように過ごす日々もあった。
ある日、彼女は走って新聞配達をする女性を見かけ、その姿にただただ感動する。生きるエネルギー に対する純粋な想いであった。葛藤の中で見た街は働く人たちのエネルギーに満ちていた。そこから 彼女の起業は飛躍的に展開する。
幼なじみの縁で知ったヴィーナスクラブは彼女の思いを全面的に受け入れ、細やかにフォローして くれた。2年経った今でも温かく見守ってくれている存在だという。
そんな彼女の夢は尽きる事がなく、将来の夢をこう語っている。「夢は誰でも見ることができる。それに対してYesと言うかNoと言うかは、自分が決めること。レッスンや講演会を通してYesと言える人を増やしていきたい。一度きりの人生を悔いなく輝いて欲しいから。」
彼女の存在は、多くの人に勇気を与えている。
世界一周の夢を追いかける恩師を笑顔で見送った生徒達と5年ぶりの再会。旅立ちの時、彼女は彼等 に何を教えたのだろう。震災を乗り越えた彼らは、彼女と同じように逞しく成長していた。